整形外科と災害外科
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腫瘍と鑑別を要した腰椎椎間板ヘルニアの1例
上森 知彦加治 浩三平塚 徳彦今村 寿宏泉 貞有畑中 均鬼塚 俊宏河野 勤松延 知哉神宮司 誠也
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2017 年 66 巻 3 号 p. 439-442

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抄録

はじめに腰椎椎間板ヘルニアは日常よく遭遇する疾患であるが,稀に腫瘍と鑑別を要する例もある.今回当科でも1例経験したので報告する.【症例】72歳男性.約1か月前より誘因なく両下肢痛出現(左優位),疼痛増悪し他院受診し腫瘤疑われ当院紹介.神経学的には麻痺はなし.MRIではL2/3左側~背側にかけてT1低信号,T2高信号,造影では辺縁のみ増強される硬膜外腫瘤を認めた.麻痺はないことから当初保存にて経過をみたが疼痛持続するため手術的加療を行った.術後疼痛は軽快.病理にてヘルニアと最終的に診断した.【結語】腫瘍と鑑別を要する腰椎椎間板ヘルニアの1例を経験した.硬膜外に認める腫瘤病変においては遊離ヘルニアも念頭に置き診療にあたるべきと考えられた.

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© 2017 西日本整形・災害外科学会
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