整形外科と災害外科
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Conjoined Tendon Preserving Posterior Approach(CPP)法による大腿骨頚部骨折に対する人工骨頭挿入術
後藤 久貴髙橋 良輔馬場 一彦青木 龍克村山 雅俊末次 宏晃西 紘太朗竹内 潤内山 迪子水光 正裕小林 恭介鳥越 雄史
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2018 年 67 巻 2 号 p. 247-250

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抄録

CPP法は,外閉鎖筋と方形回内筋の一部を切離し,梨状筋,上双子筋,内閉鎖筋,下双子筋を温存する股関節後方進入法である.【対象,方法】大腿骨頚部骨折に対しCPP法で人工骨頭挿入術を行った30例(男性7例,女性23例,平均85.1歳)を対象とした.ステムはExeter 12例,Taper wedge型17例,Zweymuller型1例であった.手術時間,術中出血量,腱損傷の程度,ステムアライメント,術中合併症,術後脱臼を調査した.腱損傷を,損傷なし,下双子筋損傷,腱実質損傷,腱完全断裂のGrade 1~4に分類した.【結果】手術時間60.8分,出血量161 g,腱損傷はgrade 1 8例,grade 2 15例,grade 3 7例,grade 4 0例であり,4°以上の内外反は3例であった.術後脱臼は認めてない.【まとめ】CPP法は人工骨頭の術後脱臼予防に有効な後方進入法である.

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© 2018 西日本整形・災害外科学会
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