整形外科と災害外科
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外側半月板切除後の変形性膝関節症に対して半月板再建術と大腿骨遠位骨切り術を行った1例
山﨑 和大関 寿大小笠 博義椎木 栄一徳重 厚典関 万成今釜 崇鎌田 敬子田口 敏彦
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2018 年 67 巻 3 号 p. 449-451

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抄録

【はじめに】左膝外側半月板切除後の変形性膝関節症に対して,半腱様筋腱による半月板再建術および大腿骨遠位骨切り術を行った1例を経験したので報告する.【症例】51歳男性.2年前より誘因なく左膝痛を認め紹介受診.既往に18歳時に外側円盤状半月に対する外側半月板切除術を施行されていた.単純X線ではKellgren-Lawrense分類Grade3の変形性膝関節症を認め,FTAが健側180°,患側176°でmLDFAが健側90°,患側86°と健側と比較して大腿骨の外反変形を認めた.大腿骨外顆の軟骨損傷に対しmicro fractureを施行した.外側半月板は辺縁のみ残存しており,自家半腱様筋腱による半月板再建を行った.大腿骨遠位をclosed wedge 5°を目標に骨切りを行った.術後3週より部分荷重を開始し,術後6週で全荷重とした.術後6ヶ月での可動域は屈曲140°,伸展0°と健側と同等であった.【まとめ】外側半月板切除後の変形性膝関節症に対して,自家腱による半月板再建と大腿骨遠位骨切り術の併用は治療法の選択肢となり得る.

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© 2018 西日本整形・災害外科学会
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