整形外科と災害外科
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小児下腿開放骨折の治療経験
中村 厚彦尾上 英俊岩本 良太柴田 達也
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2019 年 68 巻 2 号 p. 198-201

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抄録

過去15年間に経験した小児下腿開放骨折の治療成績について検討した.症例は24例24肢(男児22例,女児2例),受傷時平均年齢7.1歳(5~10歳),受傷機転は交通事故23例,転落1例であった.AO分類は42-A2:13例,42-A3:5例,42B-2:6例であり,Gustilo分類はTypeⅠ:9例,TypeⅡ:12例,TypeⅢa:3例であった.合併損傷は頭部外傷1例,足部のrun over injuryを4例に認めた.全例で受傷当日に洗浄・デブリードマン及び骨接合を行った(Kirschner鋼線固定:11例,創外固定:9例,screw固定:3例,腓骨plate固定:1例).術後平均経過観察期間は41か月であった.全例で骨癒合し平均骨癒合期間は78.1日(51~102日)であった.脛骨の角状変形は内外反で最大4°,前後屈で最大8°であり,最終経過観察時に最大2.0 cmの脚長差を認めたが臨床的に問題となる症例はなかった.

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© 2019 西日本整形・災害外科学会
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