整形外科と災害外科
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母趾変形性MTP関節症に対する関節固定術の経験
生田 拓也工藤 悠貴田中 秀明野田 祥平
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2019 年 68 巻 4 号 p. 723-725

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抄録

母趾変形性MTP関節症に対してMTP関節固定術を行い,良好な結果を得ているので報告した.症例は8例で,性別は男性2例,女性6例で,年齢は56-74歳,平均65.6歳であった.原疾患は全例変形性MTP関節症であった.固定方法はCCS 2本での固定3例,プレート固定5例であった.術後1週でアルフェンスシーネ固定の上,踵歩行を開始し,術後3週より全足底接地とし,術後6週より踏み返し歩行を開始した.全例において順調に骨癒合が得られた.MTP関節の運動時痛は改善し,明らかな機能的問題はなかった.母趾変形性MTP関節症では機能的な問題や美容的な問題は少なく,主訴は関節の運動時痛である.関節固定術は運動時痛を取り除くためには確実な方法であり,また術後の明らかな機能的問題の訴えはなく有用な方法であった.

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© 2019 西日本整形・災害外科学会
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