整形外科と災害外科
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当院における胸腰椎破裂骨折に対する後方固定術の治療成績
瀬戸山 優森 英治久保田 健介林 哲生河野 修高尾 恒彰坂井 宏旭益田 宗彰森下 雄一郎中島 康晴前田 健
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2020 年 69 巻 1 号 p. 80-84

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抄録

胸腰椎破裂骨折に対する治療として前方支柱再建を行わず後方固定術(±除圧術)のみ施行する場合も多いが,術後経過中に矯正損失を起こし後弯変形を呈することがある.この後弯変形が患者の疼痛やADLに与える影響は明らかにされていない.そこで,今回当院で胸腰椎破裂骨折に対し行われた単独後方固定術後の画像所見の推移と臨床症状の関連について明らかにすることを目的とした.対象は2007年7月から2018年6月までに当院で急性期に同術式を施行され3ヶ月以上経過観察し得た87例のうち,下位腰椎を除いた単独椎体の破裂骨折で1年以上画像的に経過観察し得た57例(男性45,女性12),平均46.5歳(15~74)であった.骨折高位はTh11:1例,Th12:15例,L1:24例,L2:7例,L3:10例であった.経時的な画像所見を基にして後弯変形に関与する因子を検討し,更に長期経過観察し得た症例では矢状面アライメントと臨床症状との関連を検討した.結果,矢状面アライメントは術直後矯正されているものの術後1年では損失を認め,特に矢状面角での損失が大きかった.また後弯変形に関与する因子は明らかでなく,矢状面アライメントと疼痛関連項目との関連性は認めなかった.

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© 2020 西日本整形・災害外科学会
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