整形外科と災害外科
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踵骨載距突起骨折を伴った距骨外側突起骨折の1例
田代 英慈小澤 慶一江﨑 克樹白石 さくら
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2021 年 70 巻 2 号 p. 229-232

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抄録

【はじめに】距骨外側突起骨折は比較的稀な骨折であり,初診時に見逃されることも多い.今回,踵骨載距突起骨折を伴った距骨外側突起骨折を経験したので報告する.【症例】41歳男性.ゴルフ場で走っている際に側溝に落ちて受傷.単純X線写真およびCT検査にて距骨外側突起骨折および踵骨載距突起骨折を認めた.受傷後5日目に距骨外側突起骨折に対してはheadless screwを用いて整復固定を行い,踵骨載距突起骨折に対しては保存的治療を行った.術後4週から部分荷重を開始し,術後6週で全荷重を許可した.【考察】距骨外側突起骨折の受傷機転については様々な報告があり一定していない.また,距骨外側突起骨折は単独損傷のみならず他の足関節周囲の複合損傷を伴っている場合があり,足関節及び足部外傷においては本骨折を念頭に置く必要がある.

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© 2021 西日本整形・災害外科学会
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