整形外科と災害外科
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観血的治療を要したJuvenile Tillaux骨折の2例
北堀 貴史森 治樹池尻 洋史福永 幹神谷 俊樹
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2022 年 71 巻 3 号 p. 520-523

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抄録

若年者のスポーツ外傷におけるTillaux骨折は非常に稀な骨折型である.骨折の診断に時間を要し,その他の骨端線損傷同様に早期の治療介入を要する.今回,若年者に生じたTillaux骨折を2例経験したので報告する.いずれの症例も14-15歳と骨端線損傷を受傷する年齢としては比較的高齢でり,また,受傷起点もスポーツ中での受傷であった.1例については単純レントゲン写真でも骨折の診断となりえたが,1例についてはCT撮影を行って初めて診断に至った.受傷同日に骨折観血的手術施行し,1例については装具装着のうえで術後2週目より全荷重での歩行訓練を開始した.術後3ヶ月目より競技復帰できている.これまで行われていた後療法では術後4週間の免荷が必要であったが,強固な固定に加え術後装具装着を行うことで早期荷重も可能であった.いずれの症例でも術後合併症なく日常生活を送ることができている.

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© 2022 西日本整形・災害外科学会
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