整形外科と災害外科
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局所再発を繰り返した結核性皮下膿瘍の1例
鮎川 周平田所 耕平藤原 将巳高岸 憲二宮岡 健堀田 忠裕緒方 亜紀笹栗 慎太郎
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キーワード: 結核, 皮下膿瘍, 大転子
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2022 年 71 巻 4 号 p. 774-778

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抄録

結核性皮下膿瘍はまれな疾患であり,日常診療で接する機会は極めて少ない.罹患者は高齢者や基礎疾患を有するもの,またはステロイド治療中の症例が多いとされている.【症例】60歳男性.過去2回大腿部近位外側の皮下膿瘍に対し,掻爬・洗浄および抗生剤による治療歴があった.当院受診の1ヶ月前より大腿近位外側の皮下の腫脹を自覚していたが疼痛はなく放置していた,受診後,採血・画像検査による精査を行い,大腿部皮下膿瘍を疑い,受診から2週間後に同部に対して掻爬・洗浄を行った.術中の大転子表面の組織から結核菌PCRが陽性となったため結核性皮下膿瘍と診断し,結核菌治療のため転医となった.原因菌不明の皮下膿瘍を認めた際には鑑別診断として結核感染も念頭に置くことが重要と考えられた.

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© 2022 西日本整形・災害外科学会
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