整形外科と災害外科
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フレイルチェスト,多発肋骨骨折に対する早期内固定への取り組み
土居 満田口 憲士太田 真悟西野 雄一郎朝永 育池永 仁尾﨑 誠
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2024 年 73 巻 1 号 p. 128-130

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抄録

【はじめに】フレイルチェストを伴う多発肋骨骨折に対する早期内固定の有用性はこれまでにも報告されている.当院では2017年より骨接合術を開始し,現在では症例によってはフレイルチェストを伴わない多発肋骨骨折に対しても手術を行っている.適応と考える症例には早期手術を目指しており,その結果について報告する.【対象】2017年9月から2022年12月までに当院で手術を施行した肋骨骨折患者20名.2021年3月までのKANIプレート使用期間を前期,それ以降のMatrixRib使用期間を後期とした.結果男性8例,女性12例で平均年齢は73.3歳であった.フレイルチェスト14例,多発肋骨骨折6例であった.使用したインプラントは10例ずつであった.手術待機日数は前期で3.3日,後期で2.2日と後期が早い傾向にはあったが有意差は認めなかった.【まとめ】肋骨骨折に対する早期内固定を行っており,今後は有効性や適応をさらに検討し症例を重ねていく必要があると思われた.

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