日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
胆嚢炎をともなったツツガムシ病の1例
稲葉 宏次菅原 有子大内 健冨地 信和佐藤 慎一郎滝川 康裕鈴木 一幸
著者情報
キーワード: ツツガムシ病, 胆嚢炎
ジャーナル フリー

2004 年 101 巻 1 号 p. 52-56

詳細
抄録
症例は58歳女性. 発熱, 右季肋部痛, 吐気で入院. 黄疸をともなう肝機能障害と壁の不整な浮腫状の肥厚をともなう, 腫大した胆嚢を認めた. 腹痛の増強あり経皮経肝胆嚢ドレナージ術を考慮したが, 画像所見上典型的な急性胆嚢炎の所見に乏しく, また悪性腫瘍も否定できず開腹下胆嚢摘出術を施行. 術後左前腕部の刺し口が明らかとなり, ツツガムシ病を疑いミノサイクリンを投与したところ解熱し, 肝機能も改善, CRPも陰性化し, 血清学的にもツツガムシ病と診断された.
著者関連情報
© 2004 (一財) 日本消化器病学会
前の記事
feedback
Top