日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
今月のテーマ : 早期大腸癌—診断・治療の進歩—
早期大腸癌
—診断の進歩—
鶴田 修
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2004 年 101 巻 5 号 p. 477-485

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抄録

表面平坦・陥凹型大腸腫瘍の存在は日本のみならず欧米でも認められはじめているが, 種々の検討によると大腸癌の発育・進展の肉眼的初期像としてはやはり隆起型の方が多く, 主経路としての平坦・陥凹型の重要性には疑問を投げかける意見も多い. しかし, 平坦・陥凹型腫瘍は確実に存在し他形態の癌と比べ, より小サイズのうちにsmへ浸潤する病変が多いのも事実である. 臨床的にはその存在を意識しながら注意深い検査法で発見に努めなければならない. 病変の発見, 特に平坦・陥凹型には拡大内視鏡を併用した内視鏡検査が有用である. 深達度診断には形態を問わず従来のX線, 通常内視鏡検査のみでなく拡大内視鏡, 超音波内視鏡検査の併用が有用である.

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© 2004 (一財) 日本消化器病学会
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