日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
今月のテーマ:自己免疫性肝疾患の診療の進歩
自己免疫性肝炎
恩地 森一古川 慎哉
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2005 年 102 巻 1 号 p. 17-24

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抄録
自己免疫性肝炎(AIH)の原因および発症機構は依然不明である.したがって,特異的な診断方法や治療法はないが,典型例の診断は容易である.わが国のAIHの多くは副腎皮質ホルモンが奏功し,比較的予後が良い.しかし,肝硬変に進展すると予後不良で,特に劇症肝炎はきわめて予後が悪い.AIHによる慢性肝疾患および急性発症のAIHはともに,早期の診断が重要である.非典型例には急性発症例,Overlap症候群,軽症例,小児例,Lupus Hepatitis,de novo AIHなどがある.これらの診断は肝生検所見などを含めて総合的に行う.
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© 2005 (一財) 日本消化器病学会
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