日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
Attenuated familial adenomatous polyposis(AFAP)の1家系
佐藤 康史高山 哲治和賀 永里子佐川 保岡本 哲郎宮西 浩嗣佐藤 勉瀧本 理修佐藤 康裕佐藤 よしみ奥 隆臣荒木 啓伸高田 弘一高梨 訓博加藤 淳二新津 洋司郎
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2005 年 102 巻 4 号 p. 453-458

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抄録

患者は54歳,女性.便潜血陽性の精査で,最大5 mm程度の大腸ポリープを34個認め生検では腺腫の診断であった.家族歴では,父親が76歳時に約80個の多発性大腸ポリープと進行大腸癌,弟が47歳時に早期大腸癌および約30個の多発性大腸ポリープを指摘されていた.遺伝子検索では,APC遺伝子のexon 4に生殖細胞突然変異を認めた.患者の弟,娘にも同様のAPC遺伝子変異が検出された.以上,臨床的特徴と合わせてAFAPと診断した.本症例では,5 mm大のポリープは内視鏡的に切除し,厳重に経過観察を行っている.

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© 2005 (一財) 日本消化器病学会
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