日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
総説
炎症性腸疾患に対する新しい内科治療
松井 敏幸
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2005 年 102 巻 7 号 p. 855-865

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抄録

潰瘍性大腸炎(UC)とCrohn病(CD)の両疾患は急増し難治例が増えている.これに対応して新しい治療法が開発されている.厚生労働省班研究の治療指針には新しい治療法も掲載されているが,一般の医師にはなじみがないものが多い.従来の治療法を評価し直すことも重要である.UCに対しては,免疫抑制剤azathioprine,tacrolimus,白血球除去療法,CMV感染症合併について述べた.CDに対しては,従来治療の再評価に加え,infliximab,他の抗体製剤,tacrolimus,小腸内視鏡治療,白血球除去療法について述べた.最後に妊娠時の薬物療法にも触れた.現在の治療法の流れを一部紹介した.

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© 2005 (一財) 日本消化器病学会
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