日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
ループス腹膜炎を初発症候とした高齢発症の全身性エリテマトーデスの1例
中村 一久佐藤 悦久川越 圭浅葉 宣之平田 真理徳永 健吾川村 直弘森 秀明石田 均高橋 信一
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2007 年 104 巻 10 号 p. 1486-1491

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抄録

症例は64歳,女性.左下腹部痛と腹水にて入院.漿膜炎,腎障害,抗ds-DNA抗体陽性,抗核抗体陽性からSLEおよびループス腹膜炎と診断した.メチルプレドニゾロン500mgのセミパルス療法を施行したが,経口維持療法にて再び増悪したため,その後パルス療法とともに免疫吸着療法を併用し軽快した.高年齢でかつ,SLE病悩期間を経ずに腹膜炎により発症しており,非常にまれな経過であった.示唆に富む症例と考え報告する.

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© 2007 (一財) 日本消化器病学会
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