日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
クッシング症候群を呈した膵原発内分泌腫瘍の1例
大野 芳敬酒井 武則宮田 朋史
著者情報
ジャーナル フリー

2007 年 104 巻 10 号 p. 1526-1532

詳細
抄録

症例は78歳,女性.下腿,顔面浮腫を主訴に当院を受診,腹部超音波検査,腹部造影CT検査で膵腫瘍,多発肝腫瘍を認めた.入院後,急速に低カリウム血症,筋力低下,下腿浮腫は増悪し,内分泌検査にてクッシング症候群と診断した.肝腫瘍生検で,膵内分泌腫瘍と診断し,膵腫瘍,肝転移にともなう異所性ACTH産生腫瘍と考えた.クッシング症候群を呈した膵内分泌腫瘍の1例は,比較的まれと思われ,若干の文献的考察を加え報告する.

著者関連情報
© 2007 (一財) 日本消化器病学会
前の記事
feedback
Top