日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
腹水と蛋白漏出性胃腸症をともなった好酸球性胃腸炎の1例
白石 衣里安永 祐一長井 健悟松浦 倫子山井 琢陽池添 実里柳川 和範西原 承緒乾 由明興梠 隆西川 正博
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2009 年 106 巻 11 号 p. 1625-1635

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抄録

24歳男性.腹満·下痢·嘔気で受診.好酸球増加(36%),低蛋白,大量腹水(好酸球95%)と小腸壁肥厚,全消化管粘膜の発赤·浮腫と好酸球浸潤,便中α1-アンチトリプシン·クリアランスとインターロイキン-5の高値を認めた.腹水と蛋白漏出性胃腸症をともなった,漿膜下および粘膜主体の混合型の好酸球性胃腸炎と診断,プレドニゾロン内服で改善した.腹水患者の鑑別に好酸球性胃腸炎を念頭に置く必要があると考えられた.

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© 2009 (一財) 日本消化器病学会
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