日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
DUPAN-2がマーカーとして有用であると考えられた原発性小腸癌疑いの1症例
山賀 雄一大花 正也中村 武史菊池 志乃松村 佳代子田北 雅弘岩本 諭森澤 利之宮島 真治木田 肇岡野 明浩沖永 聡久須美 房子高鍬 博本庄 原
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2010 年 107 巻 11 号 p. 1806-1813

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抄録

患者は50歳代女性.入院6カ月前から上腹部痛がありDUPAN-2高値だった.イレウスで入院し小腸癌と診断,卵巣にも病変が疑われ小腸部分切除,左卵巣切除を行った.組織はともに腺癌で癌細胞は免疫染色でDUPAN-2陽性だった.術後DUPAN-2は正常値になった.臨床,画像,病理から総合的に見て卵巣転移をともなう小腸癌の可能性があり,DUPAN-2がマーカーとなる興味深い臨床像のため,貴重な症例として報告する.

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© 2010 (一財) 日本消化器病学会
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