日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
Bevacizumab併用化学療法中に発症したステント留置術後進行直腸癌穿孔の1例
吉波 哲大市場 誠林 史郎山本 克己澁谷 充彦東本 好文
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2010 年 107 巻 4 号 p. 625-631

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抄録

症例は61歳の女性,直腸癌(SI N3 H1 P0 M0 Stage IV)による腸管狭窄に対して姑息的にステント留置術を行い,狭窄を解除した後Bevacizumab併用mFOLFOX6を開始した.化学療法開始23日目(ステント留置術後36日目)にステント留置部直腸穿孔を発症した.腸管ステント留置術後の症例に対しBevacizumabを併用した化学療法を行うことは,腸管穿孔の危険性を増大させる可能性を否定できず,注意すべきである.

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© 2010 (一財) 日本消化器病学会
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