日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
raloxifeneによる増悪を認めたnon-alcoholic fatty liver disease(NAFLD)の1例
松村 真生子田代 興一三浦 章寛太島 丈洋木下 幾晴小島 英吾吉澤 明彦
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キーワード: raloxifene, NAFLD, NASH, SERM
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2011 年 108 巻 12 号 p. 2036-2041

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抄録

症例は70歳女性.うつ病,NAFLD,糖尿病などで通院中であった.2009年のドックで骨粗鬆症が指摘され,raloxifene(RLX)の内服が開始された.約3カ月後,肝機能障害および,肝臓/脾臓CT値比率の著明な悪化を認めた.肝生検では小葉内に80%を超える脂肪化を認めた.RLXが比較的短期間で著明にNAFLDの病態を増悪させたと考えられた1例を経験したので報告する.

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© 2011 (一財) 日本消化器病学会
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