日本消化器病学会雑誌
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Print ISSN : 0446-6586
総説
炎症性腸疾患におけるT helper反応制御異常
中村 和彦井星 陽一郎伊原 栄吉
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2013 年 110 巻 11 号 p. 1889-1899

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抄録

炎症性腸疾患(IBD)の発症に腸管での過度のT helper(Th)反応が関与している.Th反応はTh1,Th2,Th17からなり,正常の腸管では免疫反応を制御するregulatory T cellとの間でバランスが保たれている.IBD腸管ではその調節機構が破綻しており,クローン病ではTh1,Th17反応の亢進が,潰瘍性大腸炎ではTh17反応の亢進とIL-13発現上昇がみられる.IBD腸管のTh制御機構破綻のメカニズムを明確にすることは,治療のターゲットを明らかにし,新規治療法開発に重要である.IBDにおけるTh反応制御異常に関して最新の知見を含めて解説する.

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© 2013 (一財) 日本消化器病学会
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