日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
総説
小腸疾患診断法の現状と展望
井上 拓也能田 貞治梅垣 英次樋口 和秀
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2013 年 110 巻 7 号 p. 1193-1197

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抄録

小腸の内視鏡観察は,長い間困難であったため,小腸疾患の診断法は限られており,これまで多くを小腸造影に頼らざるを得なかった.しかし,近年カプセル内視鏡やバルーン式内視鏡,CT/MR enterographyなどの新たなモダリティーが登場し,小腸疾患の診断法については飛躍的な進歩を遂げた.今後は,これらの新たなモダリティーを用いた新しい診断法および治療法の確立が期待される.また,パテンシーカプセルの登場によって,小腸疾患の診断の際にも,積極的にカプセル内視鏡を用いることが可能になり,小腸出血・小腸疾患の診断におけるアルゴリズムが大きく変化しつつある.

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© 2013 (一財) 日本消化器病学会
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