DAA(direct-acting antiviral agent)の登場によりC型慢性肝炎に対する抗ウイルス療法の治療成績は飛躍的に向上した.プロテアーゼ阻害薬+ペグインターフェロン(PEG-IFN) +リバビリン併用療法により,難治性であるgenotype 1b型高ウイルス量の症例に対しても80%以上のウイルス排除率が得られる.さらに近い将来,IFNを使用しないDAA併用療法が使用可能となる予定である.どのような時期にどのような治療を行うべきか,その判断には,個々の症例において肝発癌のリスク,IFNに対する反応性および認容性,さらには薬剤耐性変異の有無などから総合的に考慮することが重要である.