日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
ステロイド治療が有効であったびまん性食道痙攣症の1例
舟木 康飯田 章人下郷 彰礼山口 純治田邉 敦資田村 泰弘井澤 晋也小笠原 尚高佐々木 誠人春日井 邦夫
著者情報
ジャーナル フリー

2014 年 111 巻 9 号 p. 1774-1781

詳細
抄録

症例は53歳,男性.食道のつかえ感,嚥下痛から食事摂取も困難となり入院.食道内圧検査にて正常の蠕動波と,非蠕動性で同期性の強収縮波を20%以上に認めた.また非蠕動の強収縮に一致した強い胸痛の訴えから,びまん性食道痙攣症と考えた.画像所見にて全周性の食道壁肥厚と血液検査で好酸球とIgEの上昇を認めたため,アレルギーの関与を考えステロイド治療を開始したところ,症状は著明に改善し食道壁肥厚も軽減した.

著者関連情報
© 2014 (一財) 日本消化器病学会
前の記事 次の記事
feedback
Top