日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
混合性結合組織病の経過中に肝結節性再生性過形成様の病変をともなった特発性門脈圧亢進症の1例
早野 駿佑長沼 篤岡野 祐大鈴木 悠平椎名 啓介吉田 はるか林 絵理上原 早苗星野 崇宮前 直美工藤 智洋石原 弘小川 晃佐藤 賢柿崎 暁
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2016 年 113 巻 5 号 p. 828-836

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抄録

51歳女性.混合性結合組織病(MCTD)治療中,肝に径10~40mmの多発結節を認めた.限局性結節性過形成(FNH)が疑われたが,肝生検で結節性再生性過形成(NRH)様結節をともなう特発性門脈圧亢進症(IPH)と診断した.NRHなどの良性肝細胞性結節は,共通の原因を基礎に発生する類縁疾患で,近年門脈域形成異常症候群と呼ばれる.MCTDにNRH様結節をともなうIPHの合併はまれであり,今回報告する.

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© 2016 (一財) 日本消化器病学会
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