肝細胞癌は世界で約78万人が罹患し,慢性肝疾患を母体として発生することが多い.発癌に関する種々の分子機構が解明されつつあり,分子病理学的特徴を軸としたサブクラス分類も提唱されている.一方で,肝細胞癌の画像診断はダイナミックCTの高精細化やEOB-MRI・Sonazoid
Ⓡ造影超音波の登場で,より早期の診断や腫瘍の悪性度診断が可能となってきている.得られる画像所見がどのような分子病理学的特徴を基盤としているかについて多方面からの研究が進んでおり,治療の必要性や再発・予後予測に関する個別化医療につながっている.
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