日本消化器病学会雑誌
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Print ISSN : 0446-6586
症例報告
ベンダムスチン塩酸塩単独投与にて既往感染からのB型肝炎ウイルス再活性化をきたした悪性リンパ腫の2症例
平木 嘉樹河野 聡重松 宏尚三木 幸一郎野村 秀幸下田 慎治
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2016 年 113 巻 9 号 p. 1582-1587

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抄録

63歳女性および63歳男性の悪性リンパ腫再発症例.ベンダムスチン塩酸塩単独での化学療法により,既往感染からのHBV再活性化をきたした.エンテカビル投与により肝炎を発症することなくHBV DNAのすみやかな陰性化を得た.B型肝炎治療ガイドラインに準じたHBV DNA量のモニタリングが有用であった.ベンダムスチン塩酸塩単独投与による既往感染からのHBV再活性化症例の報告はなく,症例の蓄積が必要である.

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© 2016 (一財) 日本消化器病学会
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