日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
高ガストリン血症をともなうB型胃炎を背景とした胃NETの1例
山口 恵梨子岩佐 勉伊原 栄吉富田 洋介麻生 暁沖 英次中野 佳余子平橋 美奈子中村 和彦
著者情報
ジャーナル フリー

2017 年 114 巻 2 号 p. 248-255

詳細
抄録

症例は60歳代男性.上部消化管内視鏡検査で胃穹窿部に13mm大の胃神経内分泌腫瘍を認め,血清ガストリン値は3376pg/mlと高値であった.内視鏡を含む検査所見,また抗Helicobacter pylori抗体陽性より,A型胃炎,ガストリノーマは考えにくく,B型胃炎にともなうものと考えられた.高ガストリン血症をともない発生する胃神経内分泌腫瘍でB型胃炎を背景とするものはまれであり,さらなる症例の集積が望まれる.

著者関連情報
© 2017 (一財) 日本消化器病学会
前の記事 次の記事
feedback
Top