日本消化器病学会雑誌
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Print ISSN : 0446-6586
総説
膵癌外科治療の進歩と今後の展望
廣野 誠子山上 裕機
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2017 年 114 巻 4 号 p. 607-616

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抄録

膵癌の完治可能な唯一の治療法は,外科的切除術と補助療法である.膵癌患者の生存期間を延長させるためには,癌遺残を認めないR0根治術を成し遂げ,さらに術後補助療法の早期導入が重要である.手術技術の向上により,high volume centerでは,膵切除術は安全な術式となってきた.R0手術を目指したartery-first approachや門脈合併切除,動脈合併切除を行う頻度が増加している.これらの術式が,膵癌患者の生存期間延長に本当に寄与できるのか,前向き臨床試験により証明する必要がある.また,術後補助療法を術後早期に導入するためには,術後合併症の予防を目指した術式の開発が重要である.

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© 2017 (一財) 日本消化器病学会
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