肝性胸水の増悪を契機に急性心不全を発症したcirrhotic cardiomyopathyの1例

原山 由莉; 森井 和彦; 栗林 睦子; 武智 龍之介; 米原 昇吾; 松本 和也; 増田 拓郎; 山本 岳玄; 中村 進一郎; 奥新 浩晃

doi:10.11405/nisshoshi.116.607

症例報告

肝性胸水の増悪を契機に急性心不全を発症したcirrhotic cardiomyopathyの1例

原山由莉, 森井和彦, 栗林睦子, 武智龍之介, 米原昇吾, 松本和也, 増田拓郎, 山本岳玄, 中村進一郎, 奥新浩晃

著者情報

原山由莉
姫路赤十字病院内科
森井和彦
姫路赤十字病院肝臓内科
栗林睦子
姫路赤十字病院内科
武智龍之介
姫路赤十字病院内科
米原昇吾
姫路赤十字病院内科
松本和也
姫路赤十字病院内科
増田拓郎
姫路赤十字病院循環器内科
山本岳玄
姫路赤十字病院肝臓内科
中村進一郎
姫路赤十字病院肝臓内科
奥新浩晃
姫路赤十字病院肝臓内科

キーワード: 肝硬変性心筋症, cirrhotic cardiomyopathy, 心不全, hyperdynamic circulation, 非代償性肝硬変

ジャーナルフリー

2019 年 116 巻 7 号 p. 607-616

DOI https://doi.org/10.11405/nisshoshi.116.607

詳細

抄録

肝硬変性心筋症は肝硬変に起因する慢性心機能障害である．肝硬変では末梢血管抵抗が低下するため心臓の収縮機能不全は目立たないことが多いが，われわれは重症の急性心不全という特異な発症様式を呈した，肝硬変性心筋症の60歳女性の症例を経験した．冠動脈疾患など既知の心疾患が否定され，心電図，心臓超音波検査，および心筋バイオマーカーなどの基準によって，肝硬変性心筋症と診断した．

責任著者(Corresponding author)