日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
アメーバ性大腸炎に対するメトロニダゾール静注開始後早期に末梢神経障害が出現した1例
大阿久 達郎山田 展久池田 佳奈美山根 慧己竹村 圭祐堀田 祐馬世古口 悟磯崎 豊長尾 泰孝小山田 裕一
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2020 年 117 巻 1 号 p. 72-77

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抄録

症例は76歳男性.粘血便を主訴に受診し,下部消化管内視鏡検査および便汁鏡検でアメーバ性大腸炎と診断した.メトロニダゾール静注開始24時間後より手袋靴下型の感覚低下が出現し,投与開始2日後からは足部の疼痛が出現した.同薬中止により徐々に症状は改善し3カ月後には消失した.長期間投与で発症するとされてきたメトロニダゾールによる末梢神経障害が投与開始後早期に発症したまれな症例であり,報告する.

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© 2020 (一財) 日本消化器病学会
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