日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
アザチオプリンにて寛解維持中の潰瘍性大腸炎に発症したレジオネラ肺炎の1例
平野 佑一高橋 索真稲葉 知己河井 裕介榊原 一郎泉川 孝一山本 久美子田中 盛富石川 茂直和唐 正樹
著者情報
ジャーナル フリー

2020 年 117 巻 11 号 p. 971-977

詳細
抄録

67歳男性.1年前に潰瘍性大腸炎と診断された.プレドニゾロン,アザチオプリン内服にて寛解導入し,プレドニゾロンは漸減・中止し得た.アザチオプリンで寛解維持されていたが,発熱,倦怠感が出現し,胸部X線・尿中抗原検査などにてレジオネラ肺炎と診断した.レボフロキサシン開始後,速やかに症状は改善した.アザチオプリン内服にともない細胞性免疫が低下し,レジオネラ肺炎の発症リスクが高まったと考えられた.

著者関連情報
© 2020 (一財) 日本消化器病学会
前の記事 次の記事
feedback
Top