日本消化器病学会雑誌
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Print ISSN : 0446-6586
今月のテーマ(総説):非乳頭部十二指腸腫瘍診療の進歩
非乳頭部十二指腸腫瘍の分類と発生メカニズム
坂口 賀基山道 信毅藤城 光弘
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2022 年 119 巻 2 号 p. 103-111

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抄録

非乳頭部十二指腸上皮性腫瘍は,主に家族性大腸ポリポーシス由来と特発性に大別される.Wnt pathwayが腺腫発生から発癌初期の中心的役割を担い,特発性でもAPC変異自体の頻度が低いもののWnt pathway異常活性化が80%に認められる.またWnt pathway異常活性亢進に加え,さらに別の発癌関連遺伝子の異常も発癌に必要とするmulti-hit theoryが有力視され,大腸癌adenoma carcinoma sequenceと類似する点が多い.一方で胃型粘液形質に特異的なGNAS変異も確認されている.また十二指腸癌独自の発生機序が存在する可能性もあり,さらなる研究が必要である.

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© 2022 (一財) 日本消化器病学会
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