日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
髄膜炎および眼内炎を合併した侵襲性肝膿瘍症候群の1例
水田 一椰古賀 風太川添 夕佳村山 賢一郎中下 俊哉大座 紀子
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2024 年 121 巻 3 号 p. 237-244

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抄録

70歳代女性.前医で肝膿瘍の治療中に意識障害,項部硬直を認め紹介となった.肝膿瘍に髄膜炎,眼内炎を合併し,肝膿瘍の穿刺液の培養より過粘稠性Klebsiella pneumoniaeが検出され,侵襲性肝膿瘍症候群の診断となった.肝膿瘍は軽快したが,右眼球は摘出に至った.肝膿瘍に髄膜炎や眼内炎などの他臓器病変を合併する場合は,侵襲性肝膿瘍症候群を鑑別に挙げるべきである.

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