日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
肝細胞癌に対する経皮的ラジオ波焼灼療法術後に高カリウム血症を来した慢性腎不全患者の1例
福森 一太釈迦堂 敏巻幡 徹二武元 良祐福泉 公仁隆宮原 稔彦安森 弘太郎村中 光渡辺 次郎才津 秀樹酒井 浩徳佐田 通夫
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2003 年 100 巻 6 号 p. 702-706

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抄録

77歳, 男性. 非B非C型肝硬変と慢性腎不全に対して保存的加療を受けていた. 肝細胞癌(HCC)治療目的で入院となり, 初回ラジオ波焼灼療法(RFA)直後に血清力リウム値が9.1mEq/llに上昇し, グルコースインスリン療法, ケイキサレート注腸を要した. 2回目のRFAでは術前の輸液,利尿剤投与にもかかわらず治療後血清力リウム値は7.1mEq/lまで上昇した. 慢性腎不全患者のHCCに対するRFAは, 高力リウム血症に十分留意する必要があると考えられた.

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