抄録
2, 3の有機陰イオンが, ネズミの胆汁中ビリルビン排泄に及ぼす影響を, 実験的に観察し, 次の結果を得た.
フェノバルビタール前処置群では, 内因性のビリルビン排泄量は増加する. 又間接ビリルビンを静注負荷すると, ノボビオシン前日投与群では負荷ビリルビンの排泄遅延を認め, フェノバルビタール前処置群では正常よりも早く排出された. 3Hδ-ALA静注後早期に胆汁中に出る3Hビリルビンは正常よりもフェノバルビタール投与群においてやや高い放射活性を示す. 又, BSPと間接ビリルビンを同時に投与すると, 相互に胆汁中排泄を抑制し合う.