日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
血液凝固に基づく消化管病変
I. Endotoxin による実験的DIC
近藤 元治竹村 周平横江 信義加藤 治樹吉川 敏一池崎 稔今西 仁細川 計明増田 正典川井 啓市
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キーワード: 腸管出血壊死
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1976 年 73 巻 11 号 p. 1373-1380

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抄録

血管内血液凝固亢進に際しての消化管病変を, endotoxin を用いた実験的DICで検討した.
犬に endotoxin を静注すると, 小腸, 大腸に出血壊死を生じ, 組織学的に絨毛の変形と, 著明な血栓形成がみられた. 粘膜の局所線溶には変化なく, 血栓形成など, 血管内凝固亢進が病変の主役と考えられた.
小腸粘膜を trans-AMCHA, Trasylol で前処理すると, endotoxin による粘膜病変出現が阻止され, 腸管内蛋白分解酵素の関与が示された. 所が逆に, trans-AMCHA 全身投与ラットでは endotoxin による腸管病変の出現が促進され, 抗プラスミン剤の直接および間接の相異なる作用として注目された.

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