日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
73 巻 , 11 号
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  • 山初 順一
    1976 年 73 巻 11 号 p. 1323-1334
    発行日: 1976年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    胃癌切除後の予後を左右する諸因子として一連の臨床的並に病理組織学的事項と遠隔成績との関連性について検討を行つた.
    即ち, 臨床的には主病巣の限局, 浸潤型, 大きさ, その拡り, 進行程度 (Stage) 等が問題となり, 年齢的には40歳代胃癌が最も良好な成績を示した.
    病理組織学的には, その組織像が予後に著しい影響をもたらすことが確認され, 深達度はもとより, 細胞の分化度, 浸潤度等も胃癌の予後を推測する上の重要な指標と考えられた.
  • 新田 洋
    1976 年 73 巻 11 号 p. 1335-1348
    発行日: 1976年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    成犬(5頭)に Heidenhain 胃嚢作成, 選択的近位迷切術, 選択的胃迷切術, 全幹迷切術を順次施行した.食餌負荷試験では胃迷切の範囲が拡がるにつれ, Heidenhain 胃嚢よりの胃酸分泌量は増加し, 全幹迷切術施行後で最大であつた. テトラガストリン刺激の場合, 対照より選択的近位迷切術施行後で Heidenhain 胃嚢よりの胃酸分泌量は増加したが, 選択的近位迷切術施行後と選択的胃迷切術施行後の間には一定の増減傾向はみられなかつた. 全幹迷切術施行後では各種迷切術中, 最大の胃酸分泌がみられた. インスリン刺激の場合, Heidenhain 胃嚢よりの胃酸分泌, 血清ガストリン反応共に各種迷切術施行後で一定の傾向はみられなかつた.
  • 野々村 昭孝, 新谷 寿久, 吉沢 浩司, 大田 五六, 西村 功, 杉岡 五郎
    1976 年 73 巻 11 号 p. 1349-1357
    発行日: 1976年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    慢性肝炎患者末梢血を用いて, 白血球遊走阻止試験を施行して, HBsAgおよびラット肝細胞より分離した不溶性肝細胞表面膜 (肝膜) に対する細胞性抗体を検索し, 同時に血中HBsAg, HBsAbおよびHBcAbを検索して相互の結果を比較検討し, 以下の結果を得た.
    1) 筆者の対象とした慢性肝炎の70%はHBVと何らかの形で関連したHBV関連肝疾患であつた.
    2) 肝膜に対する細胞性抗体陽性例の88%はHBV関連肝疾患であつた.
    3) HBV関連慢性肝炎では, 肝膜に対する細胞性抗体産生とHBsAgに対する細胞性抗体産生とが平行して出現し, 両抗原に対する細胞性免疫の活性値 (MI) の間に正の相関がみられた.
  • 福島 恒男, 石黒 直樹, 辻仲 康伸, 山崎 隆一郎, 土屋 周二
    1976 年 73 巻 11 号 p. 1358-1365
    発行日: 1976年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    腸閉塞症17例に glycine-1-C14-cholic acid を投与して, 呼気中の14CO2を測定して胆汁酸脱抱合能を検討した.
    癒着性イレウス15例中, 9例は手術的に, 6例は保存的に治療した. 治療前の胆汁酸脱抱合率は40.20± 11.03 (SEM) (対照群値2.96±1.16) で, 治療後は6.86±3.64と低下した. また腸液中より胆汁酸脱抱合能を有する細菌も検出された. 麻痺性イレウス2例の胆汁酸脱抱合率は, 0.00, 0.80と対照群値2.96±1.16より低値であり, 癒着性イレウスとは異つた病態であると思われた.
    脱抱合された遊離型胆汁酸は, 腸管内で水分, 電解質の吸収を障害すると云われ, イレウス時における液体貯留に重要な役割りをはたすと推測された.
  • 多羅尾 和郎, 遠藤 修, 池内 孝夫, 蘇 鴻偉, 諸井 球樹, 福島 孝吉
    1976 年 73 巻 11 号 p. 1366-1372
    発行日: 1976年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    肝硬変症における腹水及び血中へのエンドトキシン出現状況を検索するために, 食道静脈瘤のある乙型肝硬変症, 有腹水群20例, 無腹水群16例の腹水中及び血中のエンドトキシンを Limulus lysate test で検索した. 有腹水群の腹水中では80.0% (20例中16例) にエンドトキシンが陽性であり, その中11例では10-3μg/ml以上の高濃度に検出された. 更に, 有腹水群の血中には65.0% (13例) の高率に endotoxemia が認められ, これは無腹水群の18.8% (16例中3例) との間に有意差があつた. 腹水と全身循環が潅流していることを考えると, 腹水が肝硬変に於ける endotoxemia の出現に関与している可能性が考えられた. 一方, 肝硬変症の endotoxemia では発熱, 血圧低下等をきたしにくく, エンドトキシンへの耐性の出現が考えられた.
  • 近藤 元治, 竹村 周平, 横江 信義, 加藤 治樹, 吉川 敏一, 池崎 稔, 今西 仁, 細川 計明, 増田 正典, 川井 啓市
    1976 年 73 巻 11 号 p. 1373-1380
    発行日: 1976年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    血管内血液凝固亢進に際しての消化管病変を, endotoxin を用いた実験的DICで検討した.
    犬に endotoxin を静注すると, 小腸, 大腸に出血壊死を生じ, 組織学的に絨毛の変形と, 著明な血栓形成がみられた. 粘膜の局所線溶には変化なく, 血栓形成など, 血管内凝固亢進が病変の主役と考えられた.
    小腸粘膜を trans-AMCHA, Trasylol で前処理すると, endotoxin による粘膜病変出現が阻止され, 腸管内蛋白分解酵素の関与が示された. 所が逆に, trans-AMCHA 全身投与ラットでは endotoxin による腸管病変の出現が促進され, 抗プラスミン剤の直接および間接の相異なる作用として注目された.
  • 中島 正継, 福本 圭志, 光吉 靖夫, 加藤 三郎, 青池 晟, 島本 和彦, 白木 東洋彦, 山下 滋, 赤坂 裕三
    1976 年 73 巻 11 号 p. 1381-1388
    発行日: 1976年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    オリンパス光学製の試作十二指腸フアイバースコープと3種類の細い膵•胆管フアイバースコープを用いて, 非観血的に膵•胆管を観察する経口的膵•胆管内視鏡検査法 (PCPS) の開発について検討した. 本法では通常の乳頭を有する例でも比較的容易にスコープを膵•胆管へ挿入でき, 18例中15例に安全に膵•胆管の観察に成功した. 本法によつて胆管は肝外胆管のみならず一部の肝内胆管までも明瞭に観察でき, 胆管結石の診断も容易であつた. 膵管は主膵管腔のみならず膵管粘膜下の血管像や膵管分枝の開口部などの観察も可能であつた. したがつて, 本法は今後, 膵•胆道疾患に対する有用な内視鏡検査法として発展するものと思われる.
  • 朝井 均, 門奈 丈之, 山本 祐夫, 北村 次男, 中川 史子
    1976 年 73 巻 11 号 p. 1389-1400
    発行日: 1976年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    著明な黄疸を呈し, 診断確実な外科的黄疸 (肝外閉塞性黄疸) 55例, 内科的黄疸 (肝内胆汁うつ滞症及び肝実質性黄疸) 45例, 計100例について, 超音波断層を施行し検討した結果, 著明な胆のう腫大像, 総胆管拡張像及び肝内胆管拡張像などの所見は, 肝外閉塞性黄疸において特有な所見であることを認めた. また, 黄疸の鑑別として臨床的に最も要求度の高い肝外閉塞性黄疸と肝内胆汁うつ滞症との区別を可成り適確に鑑別することが可能であつた. 特に, 前者が膵頭部癌の場合には, 鑑別診断能力は, 一層確実性に富む成績を得た. 超音波検査法は患者に与える肉体的負担が少なく副作用のない検査法であるので, 閉塞性黄疸の診断に際し, first choice の検査法として広く臨床面に導入する価値がある.
  • 登坂 松三, 石井 禎郎, 芳賀 博光, 太田 英勝, 吉田 豊
    1976 年 73 巻 11 号 p. 1401-1407
    発行日: 1976年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
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