コレステロール系胆石症33例に ursodeoxycholic acid (UDCA) 450mg/日を1~18カ月投与し, 胆のう胆汁中の胆汁酸, コレステロール, レシチンの濃度測定ならびに胆汁中胆汁酸の組成分析を行つた. UDCA投与前の胆汁中胆汁酸, レシチン/コレステロール比は4.88であつたが, UDCA投与後は6.60に上昇した. 胆汁中胆汁酸の構成はUDCA投与前のコール酸/ケノデオキシコール酸 (C/CDC) 比が1.07であつたのに対し,UDCA投与後は0.79に低下した. UDCA投与による lithocholate の有意の増加はなかつた. UDCAの投与により胆汁中の胆汁酸, レシチン/コレステロール比に変化を生じ, lithogenicity が改善されたものと思われる.