1981 年 78 巻 4 号 p. 890-901
近年開発された5種の肝•胆道系排泄放射性診断薬,99mTc-HIDA, EHIDA, PIPIDA, BIDAおよびPIを画質,血中クリアランス,胆道への輸送速度,尿中排泄率の面から検討した.その結果,1) 肝機能が正常またば軽度障害例には最も肝輸送の速いEHIDAを,高度障害例で輸送障害のある時には,その影響のより少ないBIDAを用いる事が勧められた.2) HIDAおよびPIを併用する時,体質性黄疸の鑑別に役立つた.3) カラー機能図で肝全体の60分間にわたる検査結果を1枚の図で表現する試みを報告した.