日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
78 巻 , 4 号
選択された号の論文の23件中1~23を表示しています
  • 蝶野 愼治, 山田 博明, 荒川 哲男, 中村 肇, 鎌田 悌輔, 小野 時雄, 小林 絢三
    1981 年 78 巻 4 号 p. 805-811
    発行日: 1981/04/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    ラットを用いて非ステロイド系抗炎症剤であるメフェナム酸が,胃粘膜に対してulcerogenecityをもつかどうか,肝障害やストレスが薬剤性胃病変発生にどのような影響を与えるかにつき検討を加えた.
    メフェナム酸の単独投与により胃病変が発生し,その病変の程度はdose relatedであつた.四塩化炭素肝障害ラットにおいては,メフェナム酸による胃病変発生は,無処置ラットに比し高度であつた.また,メフェナム酸•拘束水浸ストレスのおのおの単独では胃病変が発生しない負荷量を同時に加えると胃病変が発生した.この場合,拘束水浸ストレス時間の延長は胃体部に,メフェナム酸の増量は幽門部により影響を与えた.
  • 岡本 伸, 有馬 暉勝, 網岡 逸男, 長島 秀夫
    1981 年 78 巻 4 号 p. 812-816
    発行日: 1981/04/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    胃粘膜糖蛋白質の生合成の最終に近い過程で,protein core-(GalNAc and GlcNAc)nにGalを転移するUDP-galactosyl transferase活性の測定法をラット胃粘膜について検討した.Wistar系雄性ラット胃粘膜をはく離ののち,ホモジナイズして,500xgで遠心した上清をenzyme solutionとして,asialo-agalactofetuinをacceptor proteinとして用いた.本法では,胃粘膜1mg wet weightで蛋白量および本酵素活性が測定可能であり,本酵素活性(U./kgprotein)は,前胃10以下,腺胃体部946±125,前庭部835±94.9であつた.また無処置の胃粘膜を-70°Cで2ヵ月間保存しても,その活性は失われなかつた.
  • 岡本 伸, 有馬 暉勝, 網岡 逸男, 長島 秀夫
    1981 年 78 巻 4 号 p. 817-821
    発行日: 1981/04/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    Wistar系ラットにPhenylbutazoneを経口的に投与し,その胃粘膜糖蛋白質の生合成への影響を検討した.腺胃体部のUDP-galactosyl transferase(以下UDP-Gal-Tと略す)は,phenylbutazone投与群ではコントロール群に比して差は認めなかつたが,前庭部では,phenylbutazone投与群はコントロール群に比して若干低い傾向を認めた.phenvlbutazoneによる胃粘膜障害に対して抗潰瘍剤であるProglumide(以下KXMと略す)を投与することによつて,腺胃体部,前庭部ともにコントロール群より本酵素活性の充進を認めた.したがつて,KXMは胃粘膜糖蛋白質の生合成を促進することによつて,抗潰瘍作用を発揮する可能性もあることが示唆された.
  • 中目 千之, 石森 章, 後藤 由夫, 山崎 匡, 亀山 仁一, 佐々木 巖, 乾 秀, 古川 洋太郎
    1981 年 78 巻 4 号 p. 822-830
    発行日: 1981/04/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    高ガストリン血症,消化性潰瘍を呈する疾患を対象にグルカゴン負荷試験の臨床診断的意義を検討した.Zollinger-Ellison (ZE)症候群ではグルカゴン投与により血漿ガストリン濃度のparadoxical responseが認められ,グルカゴン負荷試験はZE症候群と他の高ガストリン血症,消化性潰瘍を呈する疾患との鑑別に有用である.セクレチン負荷試験ではときに,膵液分泌亢進にもとずくとおもわれる偽陽性成績が認められるが,膵外分泌に抑制的に作用するグルカゴン負荷試験では偽陽性成績が少なく,この点でセクレチン負荷試験にまさるものとおもわれ,したがつて,ZE症候群の診断には両負荷試験の併用が,最も望ましい方法と考えられる.
  • 山田 淳智
    1981 年 78 巻 4 号 p. 831-840
    発行日: 1981/04/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    熱湯を用いてラットの上部小腸に潰瘍を作製し,その治癒過程を急性期,治癒期および搬痕期に分け,各時期での血管構築の変化を鋳型走査電子顕微鏡法と墨汁色素注入法を用いて観察した.急性期には,潰瘍辺縁の血管の拡張が主体であり,血管の新生像は乏しかつた.治癒期には,漿膜側から放射状に集合する血管群,粘膜下層から直線状に発育する血管群,粘膜層の陰窩を取り巻く血管網及び再生絨毛を形成する血管網など,多彩な新生血管が観察された.瘢痕期には,絨毛の血管網の配列が不規則になり,血管の密度が粗になつていた.治癒が遷延した潰瘍では,漿膜側及び粘膜下層より発育する血管が粗で,血管相互の吻合も乏しかつた.
  • 多田 正大, 鹿嶽 研, 三崎 文夫, 川井 啓市
    1981 年 78 巻 4 号 p. 841-845
    発行日: 1981/04/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    潰瘍性大腸炎の病態の一面を局所粘膜の線維素溶解現象(線溶)の面からとらえる目的で,本症の各病期の直腸粘膜線溶を測定した.線溶測定のための方法として,採取した直腸粘膜を生理食塩水中で数秒間洗瀞したのち,その重量を計測し,Astrupらの方法にしたがつて作製したfibrin標準平板上におき,37°Cで24時間incubateした.その結果,本症の急性期には線溶亢進がみられたが,慢性活動期,緩解期には正常化することが確認された.したがつて本症の活動期における粘膜の易出血性は,Kwaanの説の如く粘膜の線溶亢進に起因することは考え難い,と結論するにいたつた.あわせて本症の治療法としての抗プラスミン療法の適否についても論じた.
  • 重松 宏, 堀江 良秋, 佐藤 正典, 宮沢 幸久, 三島 好雄
    1981 年 78 巻 4 号 p. 846-855
    発行日: 1981/04/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    水素ガスクリアランス法を用いてイヌ腸管壁の血流測定を行なつた.200μ径の白金双極電極を作製し,粘膜粘膜下層および固有筋層にそれぞれ刺入した.電極間相互の干渉作用はなく,腸間膜動脈遮断によりクリアランスカーブはPlateauとなり,水素ガスの洗い流しは潅流血液のみにより行なわれることが証明された.静脈還流直接測定を同時に行なつたが,本法と高い相関を有した.本法により粘膜粘膜下層で1.29~1.31ml/min/g,固有筋層で0.81~0.92ml/min/gの血流量を得たが,小腸および大腸との問で有意の差を認めなかつた.本法は同時に多臓器での反復経時測定が可能であり,腸循環動態や臓器相関の病態生理を解明する上で有用な方法と考えられた.
  • 高田 昭, 中谷 泰康, 高瀬 修二郎, 根井 仁一, 松田 芳郎, 金山 隆一
    1981 年 78 巻 4 号 p. 856-863
    発行日: 1981/04/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    1976年4月より8月にかけて手術後の急性肝炎の多発例を経験したが,この間の術後急性肝炎の発生率は2.21%で,その前後の発生率の約4倍であつた.術後肝炎は全身麻酔を必要とするような大手術後に発生しており,この多発例の20例中16例は非A•非B型と考えられたが,そのうち3例は輸血を受けていなかつた.この非A•非B型肝炎の多発例では散発例に比して,潜伏期は2~3週と短かく,初期の病変は比較的重篤で,黄疸をみる例も多かつたが,長期の予後は比較的良好で,経過が遷延しても1~2年以内に治癒するものが多く,特殊なウイルスによる感染の可能性が考えられた.
  • 小坂 義種, 爲田 靱彦, 川原田 力也, 高瀬 幸次郎, 大石 明徳, 伊藤 信康, 益田 洋一, 松尾 幹雄, 塚本 久和, 田中 健二 ...
    1981 年 78 巻 4 号 p. 864-873
    発行日: 1981/04/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    劇症肝炎39例について,経過中にBUNが35mg/dl以上かCreatinineが2.0mg/dl以上をきたした症例を腎不全合併例とし,腎不全の合併率,腎不全合併例の臨床像,腎不全合併例と非合併例の臨床病理学所見の差異を検討した.劇症肝炎39例における腎不全の合併は18例(46.2%)と高率にみられ,かつ,臨床経過のあらゆる時期に認められた.腎不全合併時には,電解質,酸塩基平衡の異常などが多くの症例でみられたが,収縮期圧80mmHg以下の低血圧は1例も認めなかつた.腎不全合併例と非合併例で臨床所見,検査所見,DIC合併率に差は認められなかつたが,剖検例の腎組織所見では腎不全合併例で急性尿細管壊死に相当する所見が多く認められた.
  • 中沼 安二, 太田 五六, 永川 宅和, 松原 藤継
    1981 年 78 巻 4 号 p. 874-882
    発行日: 1981/04/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    肝内結石症の結石を有する胆管系の変化を,増殖性,化膿性および肉芽腫性胆管炎の3型に分類した.これら3型の中で,増殖性胆管炎は,最も高率にみられ,また最も基本的な病変と考えられた.そして,過形成性の胆管上皮,および種々の程度に増生する胆管周囲腺より分泌される粘液が,結石形成の増大因子として重要と考えられた.結石部より遠隔部の変化として,線維化,胆管周囲層状線維化,門脈枝の狭小化•硬化,および肝葉•肝小葉の萎縮がみられ,これら遠隔部の変化は,結石形成に続発して出現するものと考えられた.また,先天性肝線維症,乳児嚢胞性疾患あるいはそれとオーバーラップしているカロリ病にみられる肝•腎病変は,今回検索した肝内結合症ではみられず,したがつて,肝内胆管の先天的異常が肝内結石の発生に果す役割は,乏しいと考えられた.
  • 足立 正彦, 佐野 萬瑳寿, 井村 裕夫, 伊藤 憲一
    1981 年 78 巻 4 号 p. 883-889
    発行日: 1981/04/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    活動性慢性肝疾患の成因上重要視されている抗肝細胞膜抗体を蛍光抗体法および抗体依存性細胞障害作用(ADCC)を用いて検索し,この細胞障害作用がin vivoで惹起されている可能性について検討した.すなわち,人肝細胞膜特異抗原(Meyer zum Buschenfelde)を鶏赤血球に被覆し,患者希釈血清および正常人リンパ球とを混合培養してADCC機序による細胞障害作用を測定した.その結果,ルポイド肝炎の100%,慢性活動性肝炎の48%,慢性非活動性肝炎の20%に抗肝細胞膜抗体を検出し,ラット肝細胞を用いた膜蛍光抗体法を用いた場合に比し高頻度であつた.この新しい実験系の結果から,肝炎の重症化,慢性化にはADCC機序が重要な役割を演じている可能性が示唆された.
  • 川口 新一郎
    1981 年 78 巻 4 号 p. 890-901
    発行日: 1981/04/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    近年開発された5種の肝•胆道系排泄放射性診断薬,99mTc-HIDA, EHIDA, PIPIDA, BIDAおよびPIを画質,血中クリアランス,胆道への輸送速度,尿中排泄率の面から検討した.その結果,1) 肝機能が正常またば軽度障害例には最も肝輸送の速いEHIDAを,高度障害例で輸送障害のある時には,その影響のより少ないBIDAを用いる事が勧められた.2) HIDAおよびPIを併用する時,体質性黄疸の鑑別に役立つた.3) カラー機能図で肝全体の60分間にわたる検査結果を1枚の図で表現する試みを報告した.
  • 佐々木 一元, 片田 雅孝, 川口 英昭, 小林 宏, 井上 勇河, 井 文健, 上原 健一, 唐木 一守, 佐々木 仁也, 上垣 恵二
    1981 年 78 巻 4 号 p. 902-908
    発行日: 1981/04/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    コレステロール系胆石症中,PTCにて胆のう管造影の良好であつた胆のう結石106例,総胆管結石38例を対象とし,胆のう管の形態変化と合流形式を検討し,さらに摘出例にて病理学的検索を行つた.
    総胆管結石例にて胆のう管拡張例が多く,特に拡張が全長におよぶ全拡張型を示すものが多く認められた.しかし,ラセン型の合流形式を示すものは少なかつた.胆のう管の病理学的変化では,総胆管結石例にて,びらん,じゆう毛の平低化,破壊が多くみられた.
    コレステロール系結石は胆のう内で生成されると考えられることより総胆管結石例での胆のう管変化は,結石通過と密接な関係を有するものと考えられた.
  • 西田 康一, 福本 圭志, 竹村 周平, 吉川 敏一, 近藤 元治
    1981 年 78 巻 4 号 p. 909-913
    発行日: 1981/04/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    膵癌胎児抗原(pancreatic oncofetal antigen, POA)の定量測定のためにサンドイッチ方式酵素免疫測定法(enzyme immunoassay)によるPOA測定法を開発した.抗POA血清IgGを用いて抗体結合ビーズと酵素(ペルオキシダーゼ)標識抗体を調整し,胎児膵ホモジネート希釈溶液の標準POAによる標準曲線から各検体のPOA量を求めた.測定系の基礎的検討では良好な結果を示した.血清POA測定の結果,膵癌患者では他疾患患者•正常者に比べて明らかに有意な血清POAの上昇があり,血清POA測定が膵癌診断に非常に有用と考えられた.また膵癌の経過に伴う血清POA値変動も認め,血清POA測定が膵癌の経過観察にも有用と考えられた.
  • 伊藤 和人, 早川 哲夫
    1981 年 78 巻 4 号 p. 914-922
    発行日: 1981/04/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    慢性膵炎における膵石形成機序へのlactoferrin (LF)の関与を検討するためLFのradioimmunoassay法を開発し,pancreozymin-secretin (PS)試験正常65例(対照),膵石症22例,非石灰化膵炎16例のPS試験時の十二指腸液中LFを測定した.
    LF濃度は対照に比し膵石症では4~5倍,非石膵炎では3倍の高値を示した.一方,amylase濃度は対照に比し膵石で1/3,非石膵炎で1/2の低値を示した.LF-amylase濃度比は対照に比し膵石では20倍,非石膵炎では14倍と著明な高値であつた.なお,十二指腸液LFの変動は胆汁の影響が少く,膵液中LFを反映していると考えられた.したがつて慢性膵炎では膵液中LF濃度が上昇し,これが膵管内の蛋白栓さらには膵石形成に関与すると推定される.
  • 柴田 泉
    1981 年 78 巻 4 号 p. 923-931
    発行日: 1981/04/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    急性膵炎の診断に用いられるACCRについて,その測定上•算出上の問題点を検索し臨床的意義について考察を加えた.アミラーゼの測定にブルースターチ法を用いる場合,より正確なACCR値を得るためには,尿にアルブミンを添加する必要がある.Ccr 60ml/min以下ではACCRの異常高値を示すことがある.ACCRの日内変動は少く,日差変動は一定の傾向を示さなかつた.ACCRは高アミラーゼ血症の鑑別診断に有用であるが,その上昇は必ずしも急性膵炎に特異的ではない.しかしACCRは血清アミラーゼ活性値,尿中アミラーゼ排出量,臨床症状と同列に並ぶ1つの指標として,急性膵炎の診断および経過観察に用いられるべき検査法と考えられる.
  • 長崎 靖彦, 川崎 行彦, 西 彰平, 山本 寛彦, 塩路 信人, 山本 好信, 西岡 新吾, 矢高 勲, 池田 好秀, 嶋 義樹, 宮本 ...
    1981 年 78 巻 4 号 p. 932-936
    発行日: 1981/04/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
  • 伊関 丈治, 二川 俊二, 伊藤 徹, 村田 宣夫, 別府 倫兄, 牛山 孝樹, 和田 達雄, 登 政和, 佐藤 紀, 山中 正己
    1981 年 78 巻 4 号 p. 937-942
    発行日: 1981/04/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
  • 橘川 桂三, 牧山 和也, 村上 一生, 原口 増穂, 森理 比古, 福田 博英, 広田 正毅, 原 耕平
    1981 年 78 巻 4 号 p. 943
    発行日: 1981/04/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
  • 高橋 裕, 谷村 弘, 斎藤 徹, 佐藤 友信, 関谷 司, 小林 展章, 日笠 頼則
    1981 年 78 巻 4 号 p. 944
    発行日: 1981/04/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
  • 児玉 好文, 大山 崇, 壽山 博武, 中島 泰廣, 秋田 八年
    1981 年 78 巻 4 号 p. 945
    発行日: 1981/04/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
  • 大山 公三, 酒井 芳紀, 加賀谷 寿孝, 斉藤 達也, 建部 高明, 石井 兼央
    1981 年 78 巻 4 号 p. 946
    発行日: 1981/04/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
  • 林 仁守, 峯山 真紀, 山形 倫, 大宮 光昭, 佐藤 信男, 當麻 忠, 針生 常郎, 松代 隆
    1981 年 78 巻 4 号 p. 947
    発行日: 1981/04/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
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