1983 年 80 巻 6 号 p. 1281-1287
フェノバルビタールで誘導されるPB-チトクロームP-450がアルコール飲用ラット肝でふえるか, また肝小葉内のどこの部位でふえるかを一元平板免疫拡散法と直接蛍光抗体法を用いて明らかにした. PB-チトクロームP-450量はコントロールラット肝に比して約4.3倍に増加した. PB-チトクロームP-450に対する特異蛍光は肝細胞の細胞質内にみられ, コントロールラット肝では弱く, 肝小葉中心部でわずかに強くみられた. アルコール飲用ラット肝では特異蛍光は肝小葉中心部で強く, コントロールラット肝に較べ強かつた.