日本消化器病学会雑誌
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ラット遊離膵腺房における neuromedin Cのアミラーゼ分泌刺激作用
藤井 正俊大槻 眞中村 隆彦岡 徹馬場 茂明
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1986 年 83 巻 7 号 p. 1355-1359

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抄録

最近ブタ脊髄より分離抽出された新しい神経ペプチドである neuromedin C (NMC) の膵外分泌刺激作用についてラット遊離膵腺房を用いて検討した. NMCのアミラーゼ分泌刺激作用は3pMで認められ, 濃度依存的に増強し1nMで最大となり, 1nMより高濃度では分泌反応の軽度の低下がみられた. 濃度反応曲線より得られたNMCの遊離膵腺房アミラーゼ分泌におけるEC50は45.3±4.5pMであつた. NMCのアミラーゼ分泌刺激作用は atropine, あるいは proglumide にて影響を受けなかつた.
以上の成績よりNMCはムスカリンおよび cholecystokinin 受容体以外の受容体を介してラット膵腺房細胞に直接作用し, アミラーゼ分泌を刺激するものと考えられた.

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