オリゴペプチド成分栄養剤 (SP) とアミノ酸混合成分栄養剤 (AA) でラットを4週間飼育し, その小腸粘膜から刷子縁膜小胞を精製して, D-グルコース, L-ロイシン, L-ロイシルグリシンの取り込み実験を行なつた. その結果, L-ロイシンの取り込みのKmは両群間に差がなかつたが, JmaxはSP群がAA群に比べ1.7倍有意に大きかつた. またL-ロイシルグリシンのKmも両群間に差はなかつたが, JmaxはSP群がAA群に比べ約2倍有意に大きかつた. しかし, D-グルコースのKmとJmaxには両群間に差がなかつた. 以上より, SP飼育ラットの小腸刷子縁膜ではL-ロイシンとL-ロイシルグリシンの輸送担体の数がAA飼育ラットに比べ有意に増加していることが明かとなつた.