日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
電子内視鏡による胃病変の計測に関する研究
若林 貴夫中澤 三郎芳野 純治山雄 健次乾 和郎山近 仁荒川 明岸 克彦度会 京子奥村 泰明渡辺 健一鈴井 紀子山近 礼子古田 てるひ朝倉 直子奥嶋 一武印牧 直人松岡 聡明
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1990 年 87 巻 7 号 p. 1491-1498

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抄録

ステレオ電子内視鏡とパーソナルコンピューターより成る計測システムで, 胃内の計測を行つた. 長さ10mmから50mmまでの対象を, レンズからの距離と角度を変化させて計測を行うと, 計測誤差は8.5%以下にとどまつた. 模型の胃壁に円盤を塗布し, 内視鏡的に直径を計測したところ, メジャー鉗子を使用したのに対し本システムを使用した場合の計測誤差, 検査の所要時間は著明に改善された. また, 胃病変を有する6症例につき胃の病変部および健常粘膜における計測を行い, 新鮮切除標本における長さと比較すると, 健常粘膜部に対し病変部は基礎的検討とほぼ同等の精度を得た. 本システムの信頼性は高く, 臨床使用に耐えられると思われる.

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© 財団法人 日本消化器病学会
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