日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
胆嚢結石に対する水中スパーク方式およびピエゾ方式による体外衝撃波胆石破砕療法 (ESWL) の有用性の比較検討
岸 克彦中澤 三郎山雄 健次芳野 純治乾 和郎山近 仁印牧 直人若林 貴夫奥嶋 一武岩瀬 輝彦服部 外志之山岸 茂樹
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1992 年 89 巻 7 号 p. 1433-1441

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抄録

胆嚢結石170例に水中スパーク方式 (以下, SGS) とピエゾ方式 (以下, PES) によるESWLでの治療成績を比較検討した. 1) 全症例では破砕有効率に差はなかつたが, 完全消失率はPES, 平均治療回数ではSGSが有意に優れていた. 2) CTとUSを組み合わせ胆石を4群に分類した. PESはESWLI群 (推定される結石は純コレステロール結石, 以下同様) と同II群 (混合石) で消失率の点で, SGSは同III群 (混成石) と同IV群 (色素石) で破砕効果の点で優れていた. 3) ミュンヘンの適応基準内症例では両方式とも良好な成績が得られた. 4) 破砕不能例, 消失不良例ではさらに繰り返し破砕するか, 適応外にす"るか, 二方式の組み合わせで治療を行うか今後検討すべきである.

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