日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
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総胆管結石におけるDIC-CTの有用性の検討
三好 広尚服部 外志之高 勝義片山 信荒川 明瀧 智行乾 和郎芳野 純治中澤 三郎内藤 靖夫
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1999 年 96 巻 6 号 p. 644-651

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抄録

点滴静注胆道造影法を併用したhelical CT(以下,DIC-CT)による総胆管結石診断の有用性を明らかにする目的で,切石により確診を得た総胆管結石25例を含む胆道疾患82例を対象とした.胆道疾患82例において超音波内視鏡検査(以下,EUS)およびDIC-CTによる総胆管結石の診断能の比較検討を行った.総胆管結石25例の描出率はEUS 87.5%,DIC-CT 94.7%であった.総胆管結石のDIC-CT,EUSの診断能はそれぞれsensitivity 94.7%,87.5%,specificity 100%,100%,accuracy 97.8%,96%であった.DIC-CTは総胆管結石の診断においてEUSやERCと同等の診断能を有し,しかも非侵襲的な検査法であり,胆嚢結石の術前診断として有用な検査法である.

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