日本消化器病学会雑誌
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Print ISSN : 0446-6586
急性出血性直腸潰瘍と鑑別が困難であったサイトメガロウィルス直腸炎の剖検例
兵頭 隆史浅野 聡井廻 道夫河村 裕小西 文雄太田 雅弘山田 茂樹
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2002 年 99 巻 12 号 p. 1471-1475

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抄録

症例は78歳,男性.主訴は発熱,下腹部痛,下血.2000年11月15日より発熱があり,近医にてホジキン病が疑われた.12月11日より無尿,15日より直腸出血が認められた.12月29日入院後,貧血,血小板減少が徐々に進行し,直腸出血がコントロールできず,1月5日死亡した.剖検では,ホジキン病,サイトメガロウィルス直腸炎と診断された.CMV直腸炎は急性出血性直腸潰瘍に類似した病態を呈する可能性がある.

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