日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
Helicobacter pylori感染と胃癌発生
消化管癌のトピックス
野崎 浩二清水 伸幸曹 雪源稲田 健一塚本 徹哉立松 正衛
著者情報
キーワード: Helicobacter pylori, 胃癌
ジャーナル フリー

2002 年 99 巻 3 号 p. 247-252

詳細
抄録

Helicobacter pylori(Hp)感染と胃粘膜病変の関わりについては研究・臨床の両サイドで明らかにされ,2000年11月より,Hp感染にともなう消化性潰瘍に対してその除菌療法が保険適応となった.さらに我が国からは胃癌とHp感染の関わりについても質の高い報告がなされつつある.我が国における高いHp感染率と胃癌発生との関連を追求するには,菌種や宿主要因・胃内のさまざまな環境・惹起される炎症反応など,検討に加えるべき項目は多い.本稿ではpathogenとしてのHpの同定から最近の研究成果までその多くを紹介しつつ,Hp感染と胃癌発生との関連について考える.

著者関連情報
© 財団法人 日本消化器病学会
次の記事
feedback
Top